気鋭たちの薫陶を受けた広瀬奈々子が「夜明け」で監督デビュー
日本映画に、次代を担う新たな才能がまたひとり出現した。1987年生まれの広瀬奈々子は、是枝裕和と西川美和が立ち上げた制作者集団「分福」に所属。国際的に活躍する両監督のもとで監督助手などを務め、薫陶を受けてきた。そんな広瀬がオリジナル脚本「夜明け」で監督デューを果たす。1月1...
熊澤尚人監督に、千原ジュニア主演「ごっこ」待望の公開までを尋ねる
漫画家・小路啓之の「ごっこ」が熊澤尚人監督によって映画化された。企画が動き出したのは2015年の夏。怒涛の進行で2016年1月には撮影が終了するも、事情によって完成・公開が延期となり、その年の秋には原作者の小路が享年46歳で他界した。思いがけない事態の連続ながら、諦めなかっ...
空前のブーム最中、松田龍平主演の将棋ムービーが誕生!
弱冠16歳、藤井聡太七段(※2018年8月現在)の大進撃によって新たなブームを迎えた将棋の世界。以前は関心のなかった人たちも連勝記録から勝負メシまで注目する異様な盛り上がりの中、かつて将棋界で本当に起きた奇跡が映画化され、話題を集めている。その映画とは、挫折を乗り越え、歴史...
愛しい国を、画と音で後世に――
不思議な感覚を揺さぶられる映画を観た。中野裕之監督による「ピース・ニッポン」には日本各地の美しい風景が収められているけれど、その印象はドキュメンタリー映画から受ける感じとはちょっと違って、もともと私たち日本人の中にある物語やドラマを呼び覚まされるとでも言おうか。私たちは何処...
家族やLGBTという視点からも、女性について考えられる映画祭に
日本で唯一〈女性〉に焦点を当てた国際的な映画イベント「あいち国際女性映画祭2018」の記者説明会が行われた。これまでも国内外で活躍する女性監督の作品はもちろん、女性を主題にした映画などが紹介されてきたが、今年で23回目を数え、さらに時代にふさわしく、家族やLGBTという視点...
シリアの現実を知るトークイベント緊急開催
名演小劇場で公開中のドキュメンタリー映画「ラジオ・コバニ」「ラッカは静かに虐殺されている」の2作品は、イスラム国(IS)の出現によって壮絶さを増したシリア情勢の一端を伝えている。そんな中、いわゆる“アラブの春”以前の1980年代・アサド体制を振り返る「カーキ色の記憶」が急き...
ディーン・フジオカの新たな表情と出会える、深田晃司監督の最新作
2016年の作品「淵に立つ」で第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した俊英・深田晃司が、監督最新作「海を駆ける」の重要なキャラクターにディーン・フジオカを迎えた。NHK連続テレビ小説「あさが来た」出演以降、国民的スターの仲間入りを果たしたディーンだが、本作...
花嫁が、祖母とバージンロード!?
バージンロードは花嫁が父親に手を引かれて歩くのが一般的だが、この映画では孫娘が祖母と一緒に歩くことを決意する。そこで題名も「ばぁちゃんロード」。主人公・夏海にとって、共働きの両親に代わり自分を育ててくれた“ばぁちゃん”は親同然なのだ。ただ、祖母・キヨは骨折をきっかけに施設暮...
末井昭の自伝的&伝説的エッセイを冨永昌敬監督が柄本佑主演で映画化
末井昭の名前を聞いてピンとくる人は、かつてのサブカル青年か、はたまたパチンコ愛好家か。あるいは「思春期お世話になりました」という殿方かもしれない。末井は「NEW self」「ウイークエンド・スーパー」「写真時代」「パチンコ必勝ガイド」を創刊した名物編集長。彼が幼少期から破天...
ヌーヴェルヴァーグの巨星と子どもたちの奇跡に、俊英も驚きと開眼!?
諏訪敦彦監督の日仏合作映画「ライオンは今夜死ぬ」が間もなく公開される。ヌーヴェルヴァーグの申し子と呼ばれた歴史的俳優ジャン=ピエール・レオ―を主人公に迎える一方、映画制作ワークショップで出会った現地の子どもたちをキャストに起用したことで、監督自身も予測できないような奇跡の数...