滝沢歌舞伎、受け継がれる夢の行方
その名をタイトルに冠された滝沢秀明が表舞台を退いて演出に専念し、ジャニーズ事務所の後輩であるSnow Manが主演を務めることとなった「滝沢歌舞伎 ZERO 2021」が6月2日から名古屋の御園座で開幕。初日本番の直前、関係者に向けてゲネプロが公開された。...
良いことも悪いことも“のさり”と受け入れる天草地方の精神性を活写
ドキュメンタリーでも定評のある山本起也が映画「のさりの島」を監督した。同作は「おくりびと」の脚本や熊本県PRキャラクター「くまモン」の生みの親で知られる小山薫堂プロデューサーのもと、熊本・天草地方で撮影。天草の文化因習が作品に色濃く反映されており、独特な時の流れや空気が観る...
タマ伸也がライブハウスへの想いを込めて新曲リリース
ポカスカジャンのメンバーで、WAHAHA本舗の劇団員でもあるタマ伸也が新曲「ライブハウスであいましょう」を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響でライブハウスが苦境に立たされている今、何かできることを考えた結果、楽曲を制作。CDとデジタル配信の形でリリースしている。その...
地方政治の腐敗を暴いたローカル局が、次は映画で闘う
富山県のローカル放送局、チューリップテレビがドキュメンタリー映画「はりぼて」を製作。今月から全国で公開する。本作は、2016年8月に同局がスクープした富山市議会議員の政務活動費に関する虚偽報告に端を発し、次々と明らかになる市議会議員の不正と辞職ドミノをとらえたテレビ番組「は...
ある家族と労働闘争の実話が現在に重なって見えてくる
「ハチ公物語」「遠き落日」の神山征二郎監督が記念すべき30作品目となる映画「時の行路」を完成させた。田島一の同名著書と「続・時の行路」「争議生活者」を原作に、実際に起きた労働闘争とそれに書き込まれていったひとつの家族を描く社会派の一本。舞台は2008年だが、奇しくも日本の現...
小劇場の救済支援の状況
2020年4月7日に緊急事態宣言が発令される少し前から、演劇界は公演の可否を巡って揺れ始め、その後、各自治体からの休業等の協力要請によって民間の小劇場が苦境に立たされることとなった。5月26日からは全国的に宣言解除となり、愛知県・三重県・岐阜県いずれも劇場への休業要請をすで...
第1回江崎演劇賞は小嶋彩子に決定
劇団・夏蝶の代表として名古屋を拠点に活躍した故・江崎順子の遺志と寄付を受け、名古屋市文化振興事業団が「アクテノン記念 江崎演劇賞」を創設。第1回の受賞者は小嶋彩子に決定した。 小嶋は劇団A&A´所属の俳優であり、近年は外部のプロデュース公演にも精力的で、「戦争を語り継...
大森立嗣監督が〈生〉の根源を問う衝撃の青春映画
恐るべき新人のYOSHIに、菅田将暉と仲野太賀。YOSHIは弱冠16歳、菅田、太賀も20代という若き俳優3人が、大森立嗣監督の原点を見るような激しすぎる青春映画で暴発しまくっている。大森が約25年前に書いた処女脚本にあたる「タロウのバカ」は、理解しがたい暴力の連続でありなが...
夥しい怪異の連続!? ヨーロッパ企画が新たなステージへ
ヨーロッパ企画の代表であり、同劇団の作・演出を一手に引き受ける上田誠は、その作風から理数系の脳を持つ人というイメージが強い。実際、怪奇現象や超常現象には懐疑的というのに、なぜか新作はオカルト青春コメディ。しかも題名は「ギョエー!旧校舎の77不思議」。ちまたにあふれる“七不思...
前田敦子の抱える孤独を輝かせた、黒沢清監督の最新作
世界的に人気の黒沢清が監督・脚本を手掛けた最新作「旅のおわり世界のはじまり」は、ちょっとドキュメンタリーのような感触を持つ映画だ。「散歩する侵略者」など過去にも黒沢作品に参加してきた前田敦子が主演を務め、かつてのシルクロードの要所ウズベキスタンで1カ月の滞在撮影に挑戦。監督...