文学座の西川信廣が初監督。シニア世代の青春とホロ苦さを描く。
文学座演出部のエース、西川信廣が初監督に挑戦。映画「兄消える」は長野県上田市を背景に、シニア世代の生き方を丁寧な芝居で描いている。物語の中心となるのは兄・金之助と弟の鉄男。金之助は40年前に家を飛び出し、残された鉄男は生真面目に実家の工場を守ってきた。ところが、100歳を数...
亡き女優の遺志を継ぎ、演劇賞創設
名古屋市文化振興事業団では、昨年6月に他界した江崎順子(写真)の名前を冠する「アクテノン記念 江崎演劇賞」を創設した。江崎は劇団・夏蝶の代表として活躍する一方、名古屋市演劇練習館、愛称アクテノンの運営にも開館当初から尽力。当地の演劇文化の発展に貢献した。今回ご遺族から同事業...
「こどもしょくどう」は現代日本の誰にとっても無関係じゃない!
日向寺太郎監督の最新作「こどもしょくどう」は、昨今かなり周知された〈子ども食堂〉を題材にしているが、ドキュメンタリー映画ではない。家庭の事情などで安定した食事を取れない子たちの拠り所として生まれ、いまや地域コミュニティの交流所ともなってきた〈子ども食堂〉は、核家族化や貧困問...
戦中の実話を戸田恵梨香&大原櫻子W主演、平松恵美子監督で映画化
「疎開保育園」という言葉を初めて聞いた。第二次世界大戦末期、東京の保母たちが独自の判断で園児を連れて集団疎開した偉業。この実話をもとに「あの日のオルガン」は製作された。あまり知られていない歴史の映画化について、監督・脚本の平松恵美子に聞いた。...
気鋭たちの薫陶を受けた広瀬奈々子が「夜明け」で監督デビュー
日本映画に、次代を担う新たな才能がまたひとり出現した。1987年生まれの広瀬奈々子は、是枝裕和と西川美和が立ち上げた制作者集団「分福」に所属。国際的に活躍する両監督のもとで監督助手などを務め、薫陶を受けてきた。そんな広瀬がオリジナル脚本「夜明け」で監督デューを果たす。1月1...
五木ひろしが新生御園座に初登場。製作発表にファン150人が来場!
演歌界の大御所・五木ひろしが2019年3月、新しくなった御園座に初お目見え。開幕に先駆ける12月に名古屋で製作発表を行った。当日は、特別出演の市川由紀乃も登壇。また、5000通以上もの応募の中から選ばれた150人のファンが会見を見学。会場は熱気に包まれた。全国の劇場に立って...
映画化も話題!宅間孝行の作・演出による「あいあい傘」名古屋初登場
脚本家・演出家の宅間孝行が、東京セレソンデラックス時代の2007年に発表した「あいあい傘」を現在率いるタクフェスで再演。名古屋でも初披露する。同作は宅間自身の監督で映画化。今年10月に公開されており、時期を同じくして舞台版も帰ってきたわけだ。映画と演劇では出演者が異なり、設...
大西功一監督が稀代の三味線奏者・高橋竹山に迫った「津軽のカマリ」
あらたまって演奏会に行ったことがなくても、津軽三味線をテレビで見たり聞いたりしたことのある人はいるだろう。本来は民謡の伴奏として青森県・津軽地方で広まったが、近年は吉田兄弟など独奏で活躍する音楽家も増えた。津軽三味線を伴奏の立場から解き放った先駆者は初代高橋竹山(1910―...
AT2019参加アーティスト第一報!
去る10月、あいちトリエンナーレ2019(以下AT)の記者会見が行われ、津田大介芸術監督から参加アーティストの第一弾が発表された。今回は32組の名前が挙がり、全体で約80組を予定しているので、半分近くが決まったことになる。...
熊澤尚人監督に、千原ジュニア主演「ごっこ」待望の公開までを尋ねる
漫画家・小路啓之の「ごっこ」が熊澤尚人監督によって映画化された。企画が動き出したのは2015年の夏。怒涛の進行で2016年1月には撮影が終了するも、事情によって完成・公開が延期となり、その年の秋には原作者の小路が享年46歳で他界した。思いがけない事態の連続ながら、諦めなかっ...