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スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」が開幕、俳優陣からメッセージも!


2015年に東京・新橋演舞場で初演されて大反響を呼び、大阪、博多に上陸。すでに30万人を動員してきたスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」が名古屋・御園座に初登場!5月3日に幕を開けた。待ちきれない観客たちが長蛇の列となって劇場を取り囲んでいた開場直前、中心的存在である市川猿之助をはじめ花形俳優陣5人が衣装をまとって取材に応じた。

猿之助「本日、名古屋に初上陸いたしました!スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』は、『源氏物語』で言うならば口語訳のようなもの。わかりやすくなっているので、初心者やお子様でも歌舞伎に親しみやすいと思います。歌舞伎の世界では“ケレン”という言葉を使いますが、見た目の面白さも十分。物語自体が絶大な人気ですけれど、さらに観客を飽きさせないような全3幕となっています」

累計発行部数4億3000万部以上、TVアニメでも広く知られる尾田栄一郎の大ヒット漫画「ONE PIECE」を原作に、スーパー歌舞伎に長年携わってきた劇作家・横内謙介が脚本化。猿之助と横内が共に演出まで手掛け、スーパー歌舞伎としての「ワンピース」が誕生した。大秘宝“ワンピース”を探す航海の物語から、この舞台で描かれるのは「頂上戦争編」。麦わらの一味が散り散りになってしまった中、ルフィは処刑宣告された兄エースを救うため海軍と激しい戦いを繰り広げる。ルフィ役は猿之助と尾上右近が回替わりで演じるというようにWキャストのキャラクターが多く、様々な顔合わせで楽しめるのも見どころ。このインタビュー時には、猿之助がルフィ、坂東巳之助がロロノア・ゾロ、中村隼人がサンジ、右近がサディちゃん、坂東新悟がナミの姿で登場した。

巳之助「高い山を乗り越えるつもりで『ワンピース』に取り組んでまいりましたが、ここ名古屋では、山を高くし過ぎないよう心掛けたいと思います(笑)」 新悟「私は初演には出ていなくて途中参加なんですけれど、それでも振り返ると早かったようでもあり長かったようでもあり、大変でした。名古屋では力を出し切って、新しい劇場に匂いがしみこむようにしたいです」 右近「今回は二役を務めさせていただきます。御園座は新開場して2カ月目とのことで、『ワンピース』とともに劇場の進化を盛り上げていきたいと思っています」 隼人「以前も機会がなかったため、私は今回初めて御園座に出演いたします。このきれいな劇場で『ワンピース』最後の公演を迎えられるのは嬉しいですね」 猿之助「キャラクターがゴム人間であることは、アナログな表現になっていますよ(笑)。今は自分の演じているルフィ役がいちばん好きですけど、名古屋では一世一代のつもりでのぞみたい。いつまでも半ズボンをはいている場合じゃないですからね(笑)」

左から中村隼人、尾上右近、市川猿之助、坂東巳之助、坂東慎吾

本番直前で気持ちのたかぶる折、冗談も飛ばしながら舞台をPRした5人。他にもLED映像など最新技術を駆使した演出や、ゆずの北川悠仁が手掛けた主題歌「TETOTE」など話題は尽きない。また、浅野和之や平岳大といった歌舞伎界以外の顔ぶれが出演しているのもスーパー歌舞伎らしい。派手な演出や趣向にあふれるが、やっぱり代名詞は宙乗りだろう。

右近「この劇場は天井が高いけれど2階席が前に出ていて、舞台との距離が近いですよね」 隼人「本当、高さが違いますね。私は2階席から出てくる“逆・宙乗り”の場面があって、客席が真下に見えるから怖いんですよ(苦笑)。でも2階席の方は観やすいのかなと。初めての方には意外だからか、いつも良い反応をいただいています」

なお、スーパーバイザーにはスーパー歌舞伎の創始者・市川猿翁。偉大な歌舞伎俳優の志は脈々と受け継がれるだけでなく、確実に進化をとげている。

スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」 ◎5月27日(日)まで 御園座 S席20000円 A席18000円 B席10000円 C席6000円 http://www.misonoza.co.jp/

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