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春日井で現代アート展が開催中!


あいちトリエンナーレ2016の開幕を8月に控え、アート好きの気分も盛り上がってきたなか、春日井市では展覧会「となりの人びと―現代美術 in 春日井」が開催中だ。タイトルは、愛知最大の都市・名古屋に隣接していることや、ベッドタウンゆえ隣人の存在がわかりにくいイメージなど、春日井の地域性に由来している。

文化フォーラム春日井を中心に、市内3カ所の“まちなか会場”でも同時展開。商業施設とマンションが合体した丸十ビル、以前は薬局だった店舗跡、街中に残る蔵を利用して、13組のアーティストが作品を発表している。中でも、大阪出身・愛知在住の大﨑のぶゆきは、丸十ビルの2フロアを使った作品に加え、生粋の名古屋っ子・森北伸と組んで《144号室》というインスタレーションにも取り組んでいるから精力的だ。

「《144号室》は、年上の先輩・森北さんとのユニットで、元薬局の空間を使ったプロジェクトです。自分が大阪生まれであることを踏まえ、よそ者の視点で構想しました。僕が“家”“部屋”というコンセプトを出して、森北さんが実際に作り、そこに僕が生活してみたりするという……。いわゆるワーク・イン・プログレスなので、会期の終わり頃には作品が変化しているかもしれません」(大﨑)

     交流会のアーティスト紹介風景。中央が大﨑のぶゆき、右隣は村田仁

また本展には、触って体感できる作品もチラホラ。様々な人が往来する文化フォーラム春日井の吹き抜けスペース「交流アトリウム」に展示された渡邉千夏の《BIG MIRROR BOOK Ⅱ》も、そのひとつだ。

「私の専門はグラフィック・平面なんですが、触っていただけて、面白いものを目指しています。今回の作品はページをめくることで角度を変えて見られるので、ぜひ触って鑑賞してください」(渡邉)

     渡邉千夏《BIG MIRROR BOOK Ⅱ》

     こちらも触って鑑賞できます!      鈴木智教《relation portrait(リレーションポートレート)》

他にも絵画や写真、映像など多彩な作品が並び、春日井ゆかりの作家も多い。当地在住で、あいちトリエンナーレ2010に参加経験のある岡田昭憲は出品作《Little Journey》の撮影を振り返って、こんな言葉を……。

「《Little Journey》はコマ撮りの手法を使い、人形とともに春日井を旅した映像作品です。落合公園や三ツ又ふれあい公園などが出てくるんですけど、春日井はまだ知らないことだらけ。今回の制作を通じて、いい街だと再認識しました」

設楽陸は、少年時代に妄想したような世界を作品化していて印象的(写真下も)

なお、会期中にトークイベントもあり。アーティストが考えていることを聞けるチャンスなので、ぜひご参加を!

*トップの写真は、大﨑のぶゆき《Trace Trip,Time Capsule(H.K.)》の展示風景 となりの人びと―現代美術 in 春日井 ◎開催中~2月28日(日) 文化フォーラム春日井/まちなか会場 月曜休 10:00~17:00 無料 ◆トークイベント「144号室についてのあれこれ」 ◎2月20日(土)14:00~15:30 文化フォーラム春日井2階・会議室 出演:大﨑のぶゆき/森北伸 ゲスト:若山満大(愛知県美術館 学芸員) アーティストトーク2月28日(日) 14:00〜 文化フォーラム春日井・ギャラリー 参加予定作家:大﨑のぶゆき/岡田昭憲/設楽陸/杉浦光/鈴木智教/竹田尚史/田中翔貴/村田仁/森北伸/渡邉千夏 http://aichi-art.com/contemporary-art/

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